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BL作品レビュー

BL小説レビュー「てのなるほうへ」


著者:栗城 偲/イラスト:小椋 ムク
CROSSNOVELS(笠倉出版社 2015/10/23)


【ジャンル】現代妖怪ファンタジーBL
【受攻概要】孤独な妖怪攻め
×盲目の青年受け
心温まる度:★★★★☆
ほんわか度:★★★★☆
読みやすさ度:★★★★★
ファンタジー度:★★★★☆

【レビュー】

「のっぺらぼう」と言う立場から表情が窺えず、人間はおろか他の妖怪達からも距離を置く孤独な妖怪「草枕」と
後天的に盲目となりながら社会人として健気に頑張っている「巽」の心温まるストーリーです。

顔がないからお面を被りつつ、現代を生きる妖怪とのBLとは……新しい……と思いながら話を読み進めていきましたが、設定が綺麗に生きている作品で凄く読みやすかったです。
巽の障がい者としての視点も大変さや辛さは伝わるものの、彼の優しく頑張り屋な性格ゆえかこの手特有の卑屈さはあまり感じられず好印象でした。
基本的に悪い人がいない(意地悪をする人はいるのですが……)優しい世界なので、なんの心配もせずに読めます。

巽側の環境、草枕側の環境もしっかり描写しているので、読んでいて読み迷う事もありません。
お互い「異端」として生きて来て、そしてお互い唯一「普通」として接してくれる相手を見つけられた事に素直に良かったね!!と思える作品です。
草枕の今までの日々(ざっと200年)を思うと、本当……巽と出会えて良かったねと心から……良かった……。偶然と言う奇跡に思わず万歳です。

草枕と巽との仲がゆっくり深まっていく描写は、見ていてとても微笑ましいものが多いです。
それだけ穏やか、丁寧に話が進んでいたので、いざ草枕が巽を!!と言う場面は、ちょっと唐突に思えました。
が、それだけ巽が大事で必死だったんだろうなと言う事は後の説明で窺えるので、それはそれで納得部分でもあります。

最近疲れていて癒しを求める方には読んで頂きたい作品でした。
草枕のほぼ唯一の知人であり、ナイスアシスト(?)していた妖怪「春宵」も何やら色々設定がありそうな感じなので、是非ともスピンオフを期待しています!



(九鳥)



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